Appleは3月25日にiOS、iPadOS、WatchOS、macOS、tvOSの最新Versionをリリースしました。
本日は、iOSおよびiPadOS Version13.4について記事にしたいと思います。
iOS13.4のリリースノート
まずはiOS13.4のリリースノートを見ていきましょう。
マウスとトラックパッドに対応
- 新しいカーソル設計により、ホーム画面とDockのAppアイコン、およびAppのボタンとコントロールを強調表示
- 12.9インチiPad Pro(第3世代以降)および11インチiPad Pro(第1世代以降)でのiPad用Magic Keyboardに対応
- Magic Mouse、Magic Mouse 2、Magic Trackpad、Magic Trackpad 2、および他社製のBluetoothマウスとUSBマウスに対応
- iPad用Magic KeyboardおよびMagic Trackpad 2のマルチタッチジェスチャにより、スクロール、Appスペース間のスワイプ、ホーム画面への移動、Appスイッチャーへのアクセス、拡大/縮小、タップでクリック、副ボタンのクリック(右クリック)、およびページ間のスワイプが可能
- Magic Mouse 2のマルチタッチジェスチャにより、スクロール、副ボタンのクリック(右クリック)、およびページ間のスワイプが可能
ファイル
- iCloud Driveフォルダ共有が"ファイル" Appで可能
- 明示的に参加依頼した人のみにアクセスを制限、またはフォルダのリンクを知っている人は誰でもアクセスを許可
- ファイルの変更とアップロード、またはファイルの閲覧とダウンロードのみにするアクセス権を設定可能
ミー文字
- 9つの新しいミー文字ステッカー("笑顔とハート"、"ごめんなさい"、"パーティーフェイス"など)を追加
メール
- ユニバーサル購入への対応により、特定のAppを一度購入するだけでiPhone、iPod touch、iPad、Mac、およびApple TVのすべてで使用可能
- 最近プレイしたArcadeゲームが"Arcade"タブに表示されるようになり、iPhone、iPod touch、iPad、Mac、およびApple TVでプレイを継続可能
- "すべてのゲームを表示"のリスト表示を追加
拡張現実
- AR Quick LookがUSDZファイルでのオーディオ再生に対応
キーボード
- 注音のライブ変換では、スペースバーを押してテキストを変換したり候補を選択したりすることなく、注音を適宜に自動変換
- 日本語のライブ変換では、スペースバーを押してテキストを変換したり候補を選択したりすることなく、ひらがなを適宜に自動変換
- アラビア語の予測入力に対応
- 12.9インチiPad Proでスイスドイツ語のキーボードレイアウトに対応
- 12.9インチiPad ProのオンスクリーンキーボードをSmart Keyboardと同じレイアウトに変更
このアップデートには以下のバグ修正およびその他の改善も含まれています:
- "カメラ"を起動した後にファインダーに黒い画面が表示されることがある問題を修正
- "写真"がストレージを過剰に使用しているように見える問題に対処
- iMessageが無効になっているときに"写真"から"メッセージ"にイメージを共有できないことがある問題を解決
- "メール"でメッセージの順序が乱れることがある問題を修正
- "メール"のスレッドに空の行が表示されることがある問題に対処
- クイックルックの"共有"ボタンをタップすると"メール"がクラッシュすることがある問題を解決
- "設定"でモバイルデータ通信が誤ってオフと表示されることがある問題を修正
- "設定"でYahoo! Japanアカウントにサインインできないことがある問題を修正
- ダークモードと反転(スマート)の両方をオンにしたときにSafariでWebページの表示が反転されないことがある問題に対処
- ダークモードがオンときに、他社製AppのWebコンテンツからコピーしたテキストを貼り付けても表示されない問題を解決
- SafariでCAPTCHAタイルが正常に表示されないことがある問題を修正
- "リマインダー"で期限超過の繰り返しリマインダーを実行済みとしてマークするまで新しい通知が発行されない可能性がある問題に対処
- "リマインダー"で実行済みのリマインダーについての通知が送信されることがある問題を解決
- サインインしていなくても、Pages、Numbers、およびKeynoteでiCloud Driveが利用できるように表示される問題を修正
- Apple Musicでのミュージックビデオが高品質でストリーミングされないことがある問題に対処
- "ホーム" Appで防犯カメラからの活動の通知をタップすると別の録画が開かれることがある問題に対処
- スクリーンショットから"共有"メニューをタップすると"ショートカット"が表示されないことがある問題を解決
- ビルマ語キーボードの改善により、句読点に数字と記号からアクセス可能
少し長かったですね。
今回のiOS13.4の目玉は2点あります。
1点目は「マウスとトラックパッドに対応」に関してです。
正直これに関しては個人的には微妙なアップデートで、本来のiPadの使い方から大きく変わってしまっており、本当にマウスって必要なの?という疑問がつきまとってしまいます。
なので、今回はこの機能はスルーしたいと思います。
むしろ私としての最も注目している新機能は「iCloud Driveフォルダ共有が"ファイル" Appで可能」なのです。
この機能を一通り試してみましたのでレビューしたいと思います。
これまでのiCloud Driveはかなり微妙な存在で、競合サービスと比較してお世辞にも使いやすいサービスであるとは言いにくい状況でした。
その理由は、共有機能が存在しないことです。
単純なオンラインストレージとしてファイルを保存する分には、特に不満はないのですが、このファイルを他の誰かと共有しようとすると一気に困ってしまうのです。
iCloud Drive上にファイルを保存しているにもかかわらず、Google Driveにファイルをコピーして共有をすると言う面倒なことをしていたのです。
これがiOS13.4で一気に解決です。
では試してみましょう。
iOSファイルアプリから共有設定を行う。
iOSを13.4にVersion Up後、ファイルアプリを見てみます。
共有したいフォルダーを長押ししてみると、過去のiOS Versionでは見られなかった「共有」の言葉が見られます。
ちなみに、iOS13.3ではこんな感じで見えます。もちろん「共有」の言葉はありません。
「共有」を選択すると、iCloud Drive上のフォルダーを共有する設定画面が表示されます。
フォルダーを共有する方法を設定していきます。
自身の端末の側に他のAppleデバイスがあればAirDropで、またはiMessageでやりとりした履歴が優先されて表示されます。
今回は近い場所にいない人に対する共有をイメージして手順を説明したいので「人を追加」を設定します。
今回はiMessageを使って共有する方法を選択します。Facebookも選べるようですが、ちょっとこれは怖くて選択できないですね。
あとはiMessageを使って共有したい相手にメッセージを送信すると共有フォルダーのリンクと共に送信されます。
また共有する相手に対するアクセス権も設定できます。
「共有オプション」を選択すると、共有するユーザとそのアクセス権の設定が行えます。
共有フォルダーに関して意図したユーザのみに権限を与えるのか、それともリンクさえ知っていれば誰でもアクセス出来るのかが選べます。
また、フォルダーに関しても閲覧(Read Only)のみか変更可能(Read Write)かが選べます。
共有設定が完了すると、共有したユーザのリストを確認することができるようになります。
また、共有フォルダーもアイコンが変更になったことも確認できます。
共有する側(オーナー側)の設定は以上です。
共有される側の見え方
共有される側は(今回の手順では)iMessageでリンクが共有されます。
リンクを選択するとApple IDの認証が必要となります。
iCloud Driveに追加することを確認する画面が表示されます。
iCloud Driveに追加を選択します。
すると、ファイルアプリ上に共有されたフォルダーが出現されることが確認できると思います。
ちなみに、iOS13.3の状態で試してみると、エラーになりますので注意が必要です。
もちろん共有機能をサポートしていないので当たり前なのですが。。
あとは、通常のiCloud Drive上のファイルとして受信される側も閲覧することが出来るようになりました。
ものすごく簡単にiCloud Driveでの共有機能を設定することができました。
Apple IDを持っていない人への共有等試せていないことは多いのですが、iPhoneを持っている身近な人へのファイル共有はとても簡単に行えることを確認しました。
皆さんも、iOS13.4にVersion Upしてこの機能を試してみてはいかがでしょうか?