Pumigadgets デジタルガジェットなブログ

40代ITエンジニアが日常使用しているデジタルガジェットのレビューを行います。

【Sony GPS-CS3K レビュー】とっくに販売終了なGPSロガーをレビュー

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本日はSonyGPSロガーであるGPS-CS3Kのレビューを行いたいと思います。

タイトルを読めば分かる通りこの製品は既に販売終了となっており、恐らくこの製品に関して最も遅いレビュー記事になるのではないかと思っています。

 

製品仕様

このGPS-CS3Kは2009年4月に発売となった製品です。発売されて11年経過した古参兵ですが、製品としては2020年現在でも全く問題なく(実はそうでもないですが、後に触れます。)GPS測定が可能で、もちろん私も2020年現在でも使用し続けています。

 

外寸は幅57×高さ80×奥行23mmで重量70g(乾電池の重量含まず)となっており、鞄に入れて持ち歩くことはもちろんパンツのポケットに入れて持ち運ぶことも全く苦になりません。

 

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単三乾電池で動作し、アルカリ乾電池もしくはニッケル水素充電池で動作することをサポートしています。カタログスペックとしてはアルカリ乾電池を使用した場合15時間動作となっていますので朝外出して夕方家に戻ってくるまで使用可能なイメージですね。

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私はAmazon Basicの充電池を使用しているのですが、10時間+α程度の使用が可能となっています。eneloop等の充電池を使用して丸一日使用したい場合は替えの乾電池を持っていくことをお勧めします。ランチタイムに電池交換をするイメージですね。

2020年現在で販売されているGPSロガーのほとんどはバッテリー式となっていて充電して使用するタイプとなっていますが、流石に11年選手の本製品は古さを隠せない乾電池によるものですので、これに関しては好みが分かれるかもしれません。

前向きに考えると、コンビニさえあればバッテリーが無くなったとしても何とかなるというメリットはあるのかもしれません。

私は旅先に持っていく場合は充電池2本と充電器が必要となりますので結果として重量増になっているのは仕方ありません。

pumigadgets.hatenablog.com

 

インターフェースとしてはSDカードスロットメモリースティック(おいおい!)スロット、Mini USBとなっています。

これまた、古い製品もはや見ることもないSony独自規格であるメモリースティックスロットが残っているのとUSBインターフェースとして現在主流となっているMicro USBインターフェースではなく、一昔前のMini USBになっていることを注意する必要があります。

 

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SDカードスロットは、本機単体でJPG写真に対して位置情報をExifに書き込む機能があるために存在します。

USBインターフェースはGPSデータファイルをPC等に取り込むために存在ます。

これらの機能に関してはこの後で触れたいと思います。

 

また、側面には各種設定を行うボタン類が配置されています。

ちなみに純粋にGPSログを取りたいだけであれば、一切の設定は必要ありません。

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早速本機を使用してみたいと思います。

 

使い方

使ってみると言っても、特に難しいことはありません。とにかく乾電池を入れて電源ボタンを押す(長押し)だけです。

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電源を入れるとGPS衛星を補足を開始しするのですが、実際に衛星の補足が完了するまでには数分(5分程度)必要となります。

また、GPSの電波をキャッチするためには屋外にいる必要があり、屋内でこのGPS-CS3Kの電源を入れてもいつまでも電波を補足することはありません。自宅の窓側に本製品を設置してギリギリな感じでした。家の中に持ち込むと1F、2F問わずでGPS電波を見失ってしまいます。

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 GPS電波が無事補足できれば後は何もすることはありません。自由に鞄の中にでも入れて自由に歩き回って問題ありません。

後は、本機が15秒毎にGPS座標を内蔵メモリに書き込んでいくだけです。

 

 

本機のディスプレイは通常3つの表示モードがあり、

一つ目は時刻表示画面となります。

これは後で記述しますタイムゾーン設定に合わせた時刻が表示されます。

日本国内で使用する分にはGMT +9:00としておくだけです。

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二つ目は大雑把な座標を表示するモード

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三つ目は詳細な座標を表示するモードです。

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個人的にはこの表示モードはどうでも良いです。座標が表示されたところでMapとマッピングしないと詳細な場所も分からないので知ったところでどうしようもありません。

しかも私の主目的は後々にデジカメ写真に位置情報を埋め込むことが目的なのでリアルタイムに位置情報を知る理由もありません。

 

時間設定に関して

本機はGPSの電波から現時刻を入手するため内蔵時計の設定を行う必要は一切ありません。しかし、GPSの電波で入手できる時刻はGMT時刻となり、ローカル時刻ではない事に注意が必要です。

日本で本機を使用しようがタイで使おうがアメリカで使おうが記憶されるのは GMTによる時刻であるという事です。

 

先ほどの画面イメージでお伝えした通り、本機には時刻を表示する機能を持っていますので、(基本的に本機で時刻を見ることは少ないのですが、)ローカル時刻を表示するようにタイムゾーンの設定をしておいた方が良いと思います。

 

本機サイドにあるMenuボタンからTools > Clock Settings > Time Zoneを選択してローカル時刻を設定します。

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日本であればGMT +9ですね。

アメリカ等で採用されているサマータイムの概念はありません。あくまでもGMTから時差がどれくらいあるのかで設定をしてください。

 

繰り返しとなりますが、この設定は本機のディスプレイに表示される時刻に関してだけであり、ログとして記憶される時刻はGMTとなりますので、仮にアメリカに訪問して日本の時刻(GMT +9)としたままであったとしても問題はありません。

 

デジカメ写真とマッピング

次にデジカメ写真とのマッピングを行います。

詳細は先に投稿した記事を参照いただければと思います。

 

今回説明したのは本機にフォーカスした部分です。

本機で記憶したGPSログをデジカメ写真に書き込む方法は2つあります。

・本機にSDカード(or メモリースロット。。)を挿して自動マッピング

・PC(Win or Mac)を使ってマッピング

 

基本的には自動マッピング機能は使わない方が良いと思います。

ユースケースとしては、デジカメからSDカードを抜いてそのまま本機のSDスロットに挿入し自動マッピング開始という流れになると思うのですが、万が一不具合が発生してデータが破損してしまったりとか、意図しない位置情報が入ってしまった場合には後々削除するのが面倒という理由もあって私はこの機能は使用していません。

 

ですので、私はMacにログファイルを出力してMac内で位置情報を埋め込むようにしています。

 

PCで位置情報埋め込む際の注意点

本機のMini USBインターフェースを使用してPCとケーブルで接続します。

PC側ではUSBメモリと同様の表示のされ方がすると思います。

 

GPSフォルダーが見えると思いますのでその中を見ていただくとその中にログファイルが存在します。

WGYYYYMMDDHHMMSS.log(赤文字は日付)

の形でログが保存されています。くどいようですが日付はGMTベースとなっているので、日本国内で本機をで取得した時刻とは9時間程度の(見た目上の)時差があると思います。

このログは本機を稼働させた毎に作成されます。1日使用してランチタイムに乾電池を交換したらその日は2つのファイルが作成される事になります。

 

必要なログファイルをPC内部にコピーして使用します。

 

海外旅行の際は要注意

ここからが本記事で本当にお伝えしたかった事です。

くどくて申し訳ないですが、GPSロガーはどの製品を購入したとしても基本はGMTで記憶されると思って良いです。

一方でデジカメはGMTの概念はなく、デジカメ内に設定されている時刻を撮影時刻として記憶してしまうという事です。

 

例えば、日本で2020年3月17日朝9時ちょうどに写真を撮ったとします。

そうすると、写真のEXIFの中の情報として2020年3月17日9時00分として記憶されます。

もちろんデジカメの時刻設定が正しいということが大前提です。

 

一方でGPSとしてはGMTで記憶されるので2020年3月17日0時00分の位置情報をマッピングする必要があります。

 

実はこれは簡単で何もする必要はありません。

MacにしてもWindows10にしてもOSの基本設定として日本で使用する際にはタイムゾーンを日本として設定されており、自動でGMT +9が適用されているのです。

OS内部としてはGMTとして動作しているのですが、ユーザが表示上分かりやすくするために+9時間をして表示をしてくれているだけなのです。

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ですので、日本でデジカメ撮影をして日本でマッピングの行為を行う場合には何ら悩まずとも正しい位置情報でマッピングが完了することとなります。

 

では、海外旅行に行った場合はどうでしょうか?

海外に行ってまず行うのは各デバイスの時刻の変更になると思います。

スマホを持ち歩くとスマホは自身の位置情報を元に自動でタイムゾーンの変更を行いローカル時刻で表示してくれるはずです。

デジカメはスマホと連動して時刻を調整してくれる機能を持っているのでこれまた設定変更を行う必要は無しのケースが増えてきました。

 

ここで問題が発生してきます。

 

例えばタイに旅行に言ったとします。

タイは日本との時差は2時間GMT +7となります。

 

朝9:00に写真を撮ったとすると、デジカメの撮影時刻としては9:00で、GPSとしては2:00で記憶がされます。

この写真を日本でマッピングした場合にはどうなるでしょうか?

デジカメとしては(タイムゾーンの概念がないので)9:00のタイムスタンプを唯一の情報とします。

PCは日本の時間に合わされていますので、9:00のタイムスタンプということはGMTは0:00と言う事になりますので、GPSログファイルをマッピングしてしまう事になります。

GMT 0:00の時に本機の電源が入っていればその位置情報を、入っていなければ、最も近い時刻の位置情報をマッピングしてしまう事になりますので、いざ位置情報を見てみると全く意図しない場所が埋め込まれてしまうと言うとになります。

 

このような場合にどうすれば良いかと言うと、PCのタイムゾーン設定を写真を撮ったローカルのタイムゾーンに一時変更すれば良いのです。

 

タイで撮影した写真のGPS情報をマッピングしたい場合にはタイの時刻に合わせるだけです。

そしてマッピング終了後にOSの時刻を日本の時刻に戻すことも忘れずに。

 

デジカメの時刻を日本のままにしておくとどうなる?

鋭い方は、OSのタイムゾーンとデジカメ内時計のタイムゾーンが異なるからマッピングが大変になると思われたことでしょう。

じゃ、いっその事海外に行ったとしても日本の時刻のままで撮影すればどうなるでしょうか?

確かにそうする事によって位置情報のマッピングは楽になるかもしれません。

しかし、写真のExifとしての撮影日時としては日本時刻のままになってしまいますので、タイで9:00に撮影した写真はタイムスタンプ上は日本時間の11:00となってしまうので要注意です。

フリーソフトExifの撮影時刻を一括変更してくれるものもありますので、最後に調整を行うと言う手もありだとは思います。

 

まとめ

本記事はGPS-CS3Kにおける使用用途をまとめてみましたが、おそらくほとんどのGPSロガーで同じような時間の管理方法になっていると思います。

海外で撮影した写真とGPSロガーの情報のマッピングに困られている方がいらっしゃいましたら参考になれば幸いです。

 

 

ソニー SONY GPSユニットキット GPS-CS3K

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  • 発売日: 2009/03/06
  • メディア: Camera