Pumigadgets デジタルガジェットなブログ

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【Anker PowerPort4 レビュー】結局はこれ!

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過去にも幾つかUSB充電器のレビュー記事をアップさせていただきましたが、我が家にはまだまだ紹介できていないUSB充電器はまだまだあります。

 

製品として目新しいものでは無いという理由から後回しになっていたのですが、我が家で最も多く使用している充電器は今日ご紹介するAnkerのPowerPort4となります。

 

製品としてはUSB-Aのポートを4つ持った超スタンダードなUSB充電器となるのですが、我が家のUSBデバイスといえばほとんどがUSB-Aで必要にして十分ということもあって、今も使い続けているのです。

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スペックについて

この製品は商品名そのまま、USBを4ポート実装した充電器となります。Anker社のHPを見てみるとこの製品は最大40W(5V / 8A)の出力が可能な製品となっています。また、この充電器本体には「5V=8A(each 2.4A max)」と書かれておりUSB1ポート当りは2.4Aが最大ということも解ります。

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出力として5V=8Aと書かれている。

 

そもそもV(ボルト)、A(アンペア)、W(ワット)とは?

USB充電器に限らずACアダプタ等には必ずこう言った電源に関わるスペックがHPや実機上に書かれているので、そのスペックが実際に使用されるケースに合っているのかを確認しておく必要があります。
いくら40Wの出力を持ったUSB充電器ですよと記載されていてもそれが何の意味を持っているのかを理解しておかないと意味がありません。なのでなるべく簡単にその説明をしておきたいと思います。

V(ボルト)

これは電圧を示します。読んで字のごとく電気の圧力の単位で道路で例えると車の最高速度となります。
最高速度が高いと一定時間内に通過できる車(電気)の量が多くなるということです。
今回のUSB充電器の出力でいうと5Vの圧力(電気のスピード?)があるということになります。

 

A(アンペア)

これは電流なので、電気の流れる量となります。これは道路で例えると車線数ですかね。車線数が多いと電圧の例と同じで一定時間内に通過できる車の量は多くなります。
今回のUSB充電器の出力でいうとUSB1portにつき2.4Aの電気を流すことが出来るということになります。

 

W(ワット)

これは消費される電気のエネルギー(電力)を示します。
電力(W) = 電圧(V) x 電流(A)
の計算式で導き出すことが出来ます。(実際には力率も関係するのですがココでは割愛。)
今回のUSB充電器の出力でいうと「USB1portにつき5Vで2.4Aなので12Wの最大出力が可能で、4Portフルで使用した場合には最大40Wとなってしまうよ」ということが解ります。

私は電気のスペシャリストでは無いので厳密にはこの解説は間違っている可能性がありますが、製品のカタログスペックを読み解く知識としては十分だと思っております。

USB給電とは?

USBによる給電は本来はPCに接続されるキーボードやマウス、USBメモリといった微弱な電力で動作するデバイスを想定していました。なのでUSBとしての規格(USB 2.0)としては0.5A / 5Vとなっていました。しかし今日現在では上記のような多くの電力を消費しないデバイスだけでは無く、スマホ等への給電も行いたいといったニーズからUSB 3.0が規格され0.9A / 5Vまで対応する事となっています。

USB 3.0においても約1A / 5Vとなっているのになぜ2A近い給電能力をもった充電器が必要になったのかと言うと、それはiPadを代表とする大容量バッテリをもったデバイスの登場によるものです。
iPhoneiPadの両方をお持ちの方であれば解ると思いますが、それぞれに付属するAplle純正のUSB充電器は見た目が異なります。iPhoneに付属する充電器は1A / 5Vとなっており、iPadの物は2.4A /5.2Vとなっていることが解ります。(iPad Pro用のUSB-C充電器やiPhone11のUSB充電器はこれ以上の能力を持った充電器が採用されているようです。)

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iPhone用は5V/1A

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iPad用は5.2V/2.4Aと記載

iPad pro 9.7インチとiPhone7の例で例えるとiPadiPhoneの4倍弱のバッテリを搭載しています。USB 3.0に準拠したUSBポートでiPadを給電したい場合、iPadiPhoneの4倍時間が必要となってしまうことになります。これでは困るということで1A以上の給電能力をもったUSB充電器が必要となったということになります。

車の例で例えると、考え方は同じで単一時間により多くの車を通したい場合には最高速度(V)を上げるのでは無く、道路を広げて車線(A)を増やすといったイメージになります。
最高速度(V)を上げてしまうと事故(発熱、発火?)が起きる可能性が高くなるので車線を広げて、高速じゃない人は既存の車線のみを使って下さいなということですかね。

因みに、近年販売されているPCでは上記のUSB 3.0に対応したケースが多いので考える必要性はあまり無いのですが古いPCではUSB 2.0を持ったものがまだ多く存在すると思います。そのUSBポートにiPhoneを接続したとしても本来の充電スピードは実現できず0.5Aでの給電となるため約2倍の充電時間が必要になってしまうことがあるので要注意です。

 

製品の話に戻して

このPowerPort4は本体にコンセント部を収納できる仕組みとなっています。鞄の中にLightingケーブル等と一緒に持ち運ぶケースが多いと思いますが、引っかかったりすることがありません。

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収納時

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コンセントを出した状態

コンセントに直接差し込むタイプとなっているのでカフェや職場の環境によっては隣のコンセントを食いつぶしてしまう可能性もあったりするので注意が必要です。そんなこともあり私はダイソーでかった10cmの延長ケーブルも一緒に持ち運んでいます。

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コンセントへ挿しづらい場合には延長ケーブルが必要な場合もある。

またある程度の重量(145g)があるため壁コンセントが緩いような場合ではちょっとした拍子に抜けてしまう事も考えられます。最近では国際線の航空機の中にも座席にコンセントが付いている機材が多いですがコンセントがゆるいケースがほとんどで頻繁に抜けてしまい、イラッとしっぱなしな状況となってしまいました。
実際の充電器としての機能に関しては何ら問題無く良い意味で普通に使えています。この製品は40Wの給電能力を持っており4Port全てでiPadを接続(2A x 5V x 4台 = 40W)したとしても高速給電可能な使用となっています。流石にそんなシチュエーションは無いとは思うのですが、スマホ + タブレット + モバイルバッテリ + Bluetoothバイスのを同時に充電するといった場合においても何ら問題なく使うことが出来、見た目もシンプルでカッコいいのでお勧めの一品だと思います。

 

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コンセントに挿した状態。LEDが青色に点灯する

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充電が開始されるとLEDが緑に。

私は勤務先、自宅リビング、子供部屋用に3台稼動していたのですが、4台目が必要となっており追加購入を行ったのですが、それは別の記事でお話したいと思います。
Anker社の製品はこのUSB充電器に限らず高品質な製品が多いので好印象なメーカーですね。